《家庭の火の神》ウェスタ、ヘスティアの基礎知識  /神話伝承キャラ

 

ローマ神話におけるウェスタ


 
何の神か竈(かまど)
対応する=
ギリシャ神
ヘスティア

1.
竈(かまど)の女神。竈とは、調理を目的とし、熱が逃げないように石材で火を囲ったものである。例えば、日本では炊飯、イタリアでは石窯ピザに使われる。
 家政、結婚といった家庭の守護神であると同時に、処女神でもある。ギリシャ神話のヘスティアと同一視される。

 『変身物語』の作者オウィディウスによると、神体は物体ではなく、燃え続ける火とされている。
 ローマでは国家的にウェスタ崇拝が行われた。ウェスタ神官は貴族階級の少女から選ばれ、ウェスタに捧げられた聖なる炎を絶やさないことが職務であり、在任中は処女であることが義務付けられた。違反した場合は死罪として生き埋めにされた。
ウェスタ
ウェスタ/サモンズボード
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父:サトゥルヌス
母:オプス
兄弟 [プルート]、 [ネプトゥヌス]、
ユピテル
姉妹 ウェスタ、 [ケレス]、 ユノ

2.
 サトゥルヌスとオプスの娘。
 

ギリシャ神話におけるヘスティア


 
何の神か炉(ろ)
家庭生活
祭壇・祭祀
対応する=
ローマ神
ウェスタ
聖獣ロバ

1.
 炉(ろ)の女神。炉とは、燃焼により様々な物質を加工・処理する場所(例:調理の囲炉裏、製鉄の溶鉱炉、ゴミ焼却炉など)である。また、熱を発生させること自体を目的とした炉(例:暖炉、原子炉)もある。

 家庭生活の守護神で、処女神。全ての孤児達の保護者もつとめるという。また、祭壇・祭祀の神でもある。古代ギリシアでは、家の中心としての炉と、供物を捧げる場所としての炉があった。
 さらに、国は家庭の延長上にあるという考えに基づき、ヘスティアは国家統合の守護神とされた。ギリシア各地のヘスティア神殿の炉は、国家の重要な会議の場であった。

 ローマ神話ではウェスタと対応する。
ヘスティア
ヘスティア/モンスターストライク
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父:クロノス
母:レア
兄弟 [ハデス]、 [ポセイドン]、 ゼウス
姉妹 ヘスティア、 [デメテル]、 ヘラ

2.
 クロノスとレアの長女。デメテル、ヘラ、ハデス、ポセイドン、ゼウスの姉である。
 アポロンやポセイドンに求婚されるが、ゼウスに懇願して処女神でいることを認められた。結婚をしない代わりに、ヘスティアはいくつかの特権を得た。それは、全ての人間の家庭の中心となること、供物の最良の部分を得ること、全ての神殿で他の神々と栄誉をわかつことなどである。