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ギリシャ神話におけるタルタロス
何の神か | 奈落、地獄 |
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1.
冥界より深い地の底、世界の西の果てにある、奈落の神。奈落(地獄)そのものを象徴する存在。
タルタロスは、濃密な霧が立ち籠め、暴風が吹き荒れており、神々ですら恐れるほどの過酷な場所とも表現される。ここに、はじめにヘカトンケイルとキュクロプスが、醜いという理由で父親のウラノスによって幽閉された。
次いでギガースが、兄であるクロノスによってタルタロスへ送られた。カムペーが幽閉された者たちの牢番をしていたが、ゼウスによって倒され、これらの巨人族は解放された。
・カムペー
上半身は人間の女で、下半身は鱗で覆われた怪物。長くて先の曲がった爪を持ち、頭上に猛毒の蛇、背中に毒針を持つ蠍(サソリ)を従える。
ゼウスはティタノマキアで巨人族と共闘し、クロノスたちティターン神族を打ち倒して、彼らをタルタロスに閉じ込めた。この時の牢番はヘカトンケイルが務めた。
このほか、ティテュオス、タンタロス、シシュポス、イクシオン、ダナイデス、オクノスがタルタロスに幽閉されたといわれている。一説には、テュポーンも幽閉されたといわれることもある。
ギリシャ神話におけるテュポーン
親 |
父:タルタロス
母:[ガイア] |
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妻 | エキドナ |
息子 |
ケルベロス、オルトロス、
ラドン、エトン、 金羊毛の番竜、ケートス |
娘 |
ヒュドラ、キマイラ
パイア、スキュラ、 デルピュネ、クリュンヌ |
2.
ガイアとタルタロスの間の子という説が有名だが、ヘラが単独で生んでピュートーンに預け養育させたとする説もある。
エキドナを妻とする。息子はケルベロス、オルトロス、娘はヒュドラ、キマイラ。
のちに不死の百頭竜(ラドン)、プロメテウスの肝臓を喰らう不死のワシ(エトン)、パイア、ゴルゴン、金羊毛の守護竜、スキュラ、ネメアの獅子、スフィンクスがテュポーンの子供に加えられた。ネメアの獅子とスフィンクスはオルトロスとエキドナの子という説もある。
また、テュポーンは多くの荒々しい風を生んだともいわれる。これは台風(typhoon)の語源にテュポーンとの関連性がある可能性があるためである。
ギリシャ神話におけるエキドナ
1.
上半身は美女、下半身は蛇で、背中に翼が生えた、不死の怪物(※百眼の巨人アルゴスに殺害されたという説もある)。その名は蝮(マムシ)の女を意味し、元はスキタイ地方の女神だったと考えられている。なお、英語のエキドナ(echidna)はハリモグラを指す。
上半身は美女、下半身は蛇で、背中に翼が生えた、不死の怪物(※百眼の巨人アルゴスに殺害されたという説もある)。その名は蝮(マムシ)の女を意味し、元はスキタイ地方の女神だったと考えられている。なお、英語のエキドナ(echidna)はハリモグラを指す。
親 |
父:クリュサオル※
母:カリロエ※ |
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兄弟 | ゲリュオン |
姉妹 | エキドナ |
夫① | テュポーン |
息子 |
ケルベロス、オルトロス、
ラドン、エトン、 金羊毛の番竜、ケートス |
娘 |
ヒュドラ、キマイラ
パイア、スキュラ、 デルピュネ、クリュンヌ |
夫② | オルトロス |
息子 | ネメアの獅子※、タゲス |
娘 | スフィンクス |
愛人 | ヘラクレス |
息子 |
アガテュルソス◇、 ゲロノス◇、スキュテス◇ |
※…諸説あり
◇…性別不明(暫定的に男性として表示)
◇…性別不明(暫定的に男性として表示)
2.
ヘシオドスの神統記では、クリュサオルとオケアニデスのカリロエの娘で、ゲリュオンと兄弟とされるが、そのほかにも様々な説がある。(タルタロスとガイア、またはペイラスとステュクス、またはポルキュースとケトの娘。)
テュポーンの妻。息子はケルベロスとオルトロス、娘はヒュドラとキマイラ。のちに、テュポーンとの間の息子たちにラドン(不死の百頭竜)、エトン(プロメテウスを襲った鷲)、金羊毛の番竜、ケートス、娘たちにパイア、スキュラ、デルピュネ、クリュンヌが加えられた。
テュポーンがゼウスに敗れた後は、息子のオルトロスを夫とする。オルトロスとの間の息子はネメアの獅子、タゲス、娘はスフィンクス。
また、ヘラクレスとの間にも子を残しており、アガテュルソス、ゲロノス、スキュテスがいる。
エキドナの解説…レプリタ ファンタジーライブラリ (外部サイト)